2023/03/19 00:54
【選挙に於ける無所属とは何か?①】選挙での「無所属」は本当の意味での無所属ではない場合がある!?
「無所属」と聞いて皆様はどのような印象を持つだろうか?
多くの人が「政党に所属していない」と思われることだろうが、本当に無所属の「いわゆる完全無所属」の場合とそうではない場合があるのはご存じだろうか。
結論から言ってしまうと新聞報道や選管発表の候補者一覧での無所属は届出上の話で、完全に無所属ではない候補者が混ざっているのが実情である。
「届出上」というのがミソである。
そこで選管に立候補を届ける時に「届出上は無所属」となる幾つかのパターンがあるので紹介する。
1、〇〇党員だけど非公認の推薦候補
→届出上は無所属
2、どこの党員でもないけど政党の推薦候補
→届出上は無所属
3、〇〇党員だけど非公認・非推薦候補
→届出上は無所属
4、党籍、公認、推薦の全てがない候補
→届出上は無所属(いわゆる完全無所属)
基本的に以上の4パターンが無所属となるが、所属政党が届出上あるか、ないかの違いは立候補届出書に添付する「所属党派証明書」を添付してあるパターンである。
添付する所属党派証明書がない場合は党派欄に「無所属」と記載せねばならず、立候補届出書の添付書類欄の「所属党派証明書」と記載されている部分に二重線と訂正印(署名欄や捨印と同じもの)を押印した届出書を作成することとなる。
これが新聞報道や選管発表の候補者一覧で「無所属」と表記される候補者なので、選挙に於ける無所属と実際に無所属かどうかは別の話となる。
また、逆に党籍がどこにもないのに所属党派がある場合もある。
おそらく、皆様が思っていた無所属とはイメージが違うと思うが、これが選挙に於ける無所属の実態である。
ちなみに党員であることが事実である限りは「〇〇党 党員」や「〇〇党 所属」と選挙公報、ポスター、証紙ビラ、選挙ハガキなどに記載するのは合法である。
しかしながら党員や所属という表記を使って実際の所属政党を記載しないケースが圧倒的に多いのは何故か?については次の記事で。